第7戦
SUPERBIKE RACE
in 岡山国際サーキット
全力を尽くすもあと一歩届かず
次戦は、勝利を目指すだけだ

2022年9月 17日(土)公式予選
天候:曇り コース:ドライ
2022年9月 18日(日)決勝
天候:曇り・雨 コース:ドライ・ウエット
岡山県・岡山国際サーキット(1周=3.747km)
観客動員数 5050人(2日間合計)

ST600
#2 小山知良 予選:5番手(1'35"547) 決勝:4位

ST1000
#10 高橋裕紀 予選:4番手(1'33"085) 決勝:3位

J-GP3
#14 岡崎静夏 予選:11番手(1'42"097) 決勝:11位

STORY

 2022年シーズンも今季の岡山ラウンドを含め残り2戦となり、シリーズチャンピオンを争っているST600の小山知良、ST1000の高橋裕紀にとっては、特に重要な一戦となる。前戦での課題を克服するためにチーム一丸となり、事前テストから取り組んでいき、着実に前進。ライバルとの差は縮まっていることを実感して、レースウイークに入っていた。
 台風14号の動きが心配されたが、金曜日は、晴れて暑い一日となる。ここでも各ライダーは、マシンセットを進め土曜日の公式予選に挑んだ。
 高橋は、自己ベストを更新するものの4番手。ライバルに対して一発タイムでは遅れを取っていたが、アベレージでは勝負できると決勝に向けて気持ちを切り換える。小山も、若手ライダーのスピードに対抗するために、かつて世界の軽量クラスで活躍した経験を生かし、うまく間合いを取ってタイムアタックし、こちらも自己ベストを大きく更新し5番手につけた。岡崎は、セッション中に転倒を喫してしまい不完全燃焼の予選となってしまっていた。
 日曜日のスケジュールは、台風14号の接近によりお客さんやレースエントラントが安全に帰宅できように短縮スケジュールが組まれ、レースの周回数も減らされることになる。
 ST1000クラスは、18周から15周に減算して決勝が行われた。好スタートを切った高橋は、2番手で1コーナーをクリアしトップを追っていく。レース序盤は、トップを走る國峰選手のペースが速く、1秒ほどのリードを許すが、高橋も今できる限りの走りで周回を重ねる。背後には渡辺選手も迫ってきていたが、中盤を過ぎると、國峰選手との差が縮まってくる。すると1コーナーで転倒がありイエローフラッグが出ていた。

そこで國峰選手がバックマーカーに引っかかり、一気に、その差が詰まったが、今度は高橋がシケインでバックマーカーに引っかかってしまい、また差が広がってしまう。そして残り3周を切った13周目のモスエスでバックマーカーと交錯してしまった高橋は、汚れている路面のラインを取らざるを得ず、アトウッドカーブでふくらんだところを渡辺選手にかわされてしまい3番手。タイヤを酷使してきたため抜き返す余力はなく、そのまま3位でチェッカーフラッグを受けることを選択した。
 波乱の展開となったST600クラス。まず2周目に多重クラッシュが発生し赤旗中断。2度目のスタート直前に雨が降ってきてしまい、そのままスタートするものの1コーナーで多重クラッシュがあり中断。ウエットコンディションの中、10周で争われることになり3度目のスタートが切られる。
 小山は好スタートを切り2番手につけていたが、思った以上にグリップ感がなく2周目に3番手に下がってしまう。それでも何とかポジションをキープしようと全力を尽くしていたが、ペースの速いライダーが追い上げてくると、7周目にかわされてしまい4番手に降順。そのまま4位で10周を走り切った。
 J-GP3クラスの岡崎は、今回も好スタートを切るが、前日の転倒の影響もあり、思うようにペースを上げられないでいた。それでも10台ほどの集団となった7位争いの中でポジションを入れかえながら周回を重ねていたが13周目に赤旗が提示されレースは12周終了時で成立。上位でペナルティがあり11位という結果となった。
 次戦はいよいよ最終戦。チャンピンシップでは、小山も高橋も厳しい状況となったが、最後まであきらめずにチーム一丸となり勝利を目指すだけだ。

小山 知良コメント

「予選は、ずっと苦しんでいた一発タイムを何とか出すことができて、フィーリングもよかったのでレースが楽しみだったのですが、決勝は、大荒れの展開になりました。雨のフィーリングもよかったので、いけると思っていたのですが、いざスタートしてみるとグリップが低く、難しいコンディションでした。何とか転ばないようにチェッカーを目指し、最低限の仕事はできたと思います。チャンピオンシップは厳しい状況になりましたが、最終戦鈴鹿は勝ちだけを狙って攻めていきます!」

高橋 裕紀コメント

「國峰選手の序盤の速さは分かっていましたし、こっちは、現状でベストを尽くして全力でついていくだけでした。その中で、國峰選手のペースが下がれば追いつくし、下がらなければ、その差は埋められない。後ろから渡辺選手が来ているのも分かっていました。すると中盤以降、國峰選手に少しずつ追いつき始めて“勝機が出て来たかも”と感じていましたが、同時に渡辺選手に一度、抜かれて抜き返してというのがありました。終盤になって1コーナーで転倒がありイエローフラッグが振られていて、そこで國峰選手がバックマーカーに引っかかったときに一気に追いついたのですが、直後のシケインで逆にボクの方がバックマーカーに間に入られてしまいました。その後もモスエスでバックマーカーに引っかかったすきに渡辺選手に前に出られてしまい抜き返す余力はなかったですね。目の前に優勝があっただけに悔しいレースになってしまいました。チームも頑張ってくれていますし、最終戦鈴鹿は、勝ってシーズンを締めくくれるように頑張ります」

岡崎 静夏コメント

「事前テストから大木さんにデータを見てもらいながら、足回りのセットアップを進めて着実なステップが踏めたと思います。予選では、タイムアタックをする前に余計な転倒をしてしまい、決勝も、その影響が出てしまい、うまくポジションを上げることができませんでした。今回も日本郵便の皆さんを始め、多くの応援ありがとうございました。すごく励みになります。次戦は、早くも最終戦になってしまいますが、ベストリザルトを目指してベストを尽くします」

手島 雄介 代表コメント

「まず日頃よりご支援いただいております日本郵便株式会社、Honda Dream、NTTコミュニケーションズの皆さまを始め、多くのスポンサー様に御礼申し上げます。
今、世界ではコロナをはじめ、戦争等でたくさんの方々が苦しい思いをされている中、我々はレースに参戦させてもらえていることに感謝申し上げます。
前戦のオートポリス大会でレースウィークを通して前進できなかった反省を、今回の課題とし、岡山大会はチームを1つにすることをテーマに戦いました。
内容としては、チームとして前進した面もありましたが、多くの応援を頂いている皆様にはもうひとつ足りない大会で、申し訳なく思います。
レースで戦う事も含め多くの方々へ活動意義を伝えていけるよう次戦の鈴鹿大会まで邁進して参ります。何卒宜しくお願い申し上げます。」

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